Aoitoki (Blue Time)

青い刻, 2020

油彩・キャンバス

53 × 33 cm

青い刻
-ヴェネチア・サルーテ教会-

石上が、コロナで苦悩する人々に向けて祈るような思いで描いだ『青い刻』は、30年以上にわたり幾度となく訪れた愛するヴェネチアで一回一回心に刻んだ景色を升目調に表し、一枚に描き込んだ新境地の絵画である。

ドーム型の白い教会、"サンタ・マリア・デッラ・サルーテ聖堂"ヴェネチア・バロック様式の最高傑作。「救済の聖母マリア聖堂」の意。

1629年夏、イタリアでペスト(黒死病)が大流行した。ヴェネチアにも広がり、多くの死者が出た。約2年でイタリア全体の30%の人々の命が失われた。その災厄から逃れる祈りを込めて建てられた。イタリア語でサルーテは「健康、乾杯」。1631年に、26才の若き建築家バルダッサーレ・ロンゲーナによる設計で始まり、1687年に完成した。ヴェネチアは埋め立て地のため地盤が軟らかく、工事は難航を極め57年もの歳月を必要とした。運河の水と太陽に照らされて輝く八角形の美しい建物の様子から「大運河の貴婦人」と呼ばれている。